下水道局の取組による隅田川や東京湾の水質改善状況
下水道の高度処理について質問します。
私は、先の予算特別委員会で隅田川ルネサンスについて質問しました。私の地元を流れる隅田川は、急激に都市化が進展した高度成長の時代には、それまで行われていた花火大会や早慶レガッタが中止になるほど水質悪化が進み、「死の川」と呼ばれていました。
しかし、その後の下水道の整備により、水質が大幅に改善され、現在では、護岸にはテラス整備が進み、人々も川を散策したり、水上バスも運行されて、水辺に接する機運が増しており、昭和53年に再開された隅田川花火大会や桜の開花時期には、大勢の人々が、隅田川周辺に観光に訪れています。
私は、下水道局をはじめ、様々な方面での努力により水質改善がなされたことで、この「隅田川ルネサンス」という取組が進められるに至ったと感じております。
また、隅田川が流れそそぐ東京湾においても、お台場海浜公園が観光スポットになっており、人々が東京の水辺で楽しむことができる環境が整いつつあります。
そこで、区部におけるこれまでの下水道局の取組による隅田川や東京湾の水質改善状況について伺います。
- 昭和40年代中頃では、隅田川流域の下水道普及率は40パーセント程度に過ぎず、昭和46年度には汚れの指標であるBODは、1リットル当たり14ミリグラムと、魚が棲める限界を超えるほどの水質であった。
- その後、下水道の普及により、隅田川の水質改善が進み、BODについては、昭和60年代以降はアユが生息できると言われる3ミリグラム程度にまで改善。
- 東京湾についても、河川の浄化が進んだことで流入する汚濁の量は大きく減少。
- しかし、近年、赤潮の発生日数は年間90日程度と、ほぼ横ばいの状況。
下水道としてはどんな取組みがあるのか伺います。
下水道を整備したことで隅田川のBODは大きく改善しましたが、東京湾では、河川の水質が改善されたにも関わらず、海面が赤褐色に染まる赤潮の発生日数は減っていないということです。それでは、赤潮の発生はどんなことが原因となっていて、下水道としてはどんな取組みがあるのか伺います。
- 赤潮は、ちっ素やりんの濃度が高くなり富栄養化が進むと、ちっ素やりんを栄養源とするプランクトンが大量発生することにより起きる現象である。東京湾の水質は、富栄養化の指標であるちっ素とりんについては、いずれも長期的にはゆるやかな改善傾向にあるものの、近年は横ばいで推移。
- これは、東京湾が閉鎖性水域であり、堆積した汚れが速やかに外洋に拡散しないことが原因の一つと言われている。
- 赤潮発生の抑制に向けた下水道の対策としては、下水道から東京湾に流入するちっ素とりんの総量を削減する必要がある。
- そのため、他県も含めて下水道が普及していない地域については普及を進めるとともに、下水道の普及が終わった地域においても、より一層ちっ素とりんを削減するために高度処理施設を導入する対策などが必要。