桜井ひろゆき 目標は墨田区の活性化!不退転の決意で突っ走ります!自由民主党 東京都議会議員 桜井浩之

平成22年 予算特別委員会 桜井ひろゆき 質問内容一覧

  •  隅田川ルネサンス事業についてお伺いいたします。
  •  ことしになって発表された実行プログラムでは、水の都、江戸のにぎわいを取り戻すため、隅田川ルネサンスを展開していくことが盛り込まれました。地域の活性化や観光振興の点からもとてもよい取り組みであり、私としても、今後の展開に大きな期待を寄せているところであります。
     私の記憶にある昔の隅田川は、水が汚れ、においもひどく、かみそり護岸で、人が近寄りがたい川でしたが、先人たちに聞くところでは、戦後間もないころまで遊泳場所もあり、数多くの魚がすむ清流だったそうです。さらに、江戸時代までさかのぼれば、庶民にとって絶好のレジャーの場でもあり、葛飾北斎や安藤広重の浮世絵にも数多く登場するように、江戸文化の中心でもありました。
     現在では、関係局の長年の努力により水質も大幅に改善され、スーパー堤防やテラスの整備も進んできております。
     川の大きさは違いますが、私の地元、墨田区の東を流れる旧中川では、緑豊かで気軽に水と触れ合える護岸が整備され、親子で水辺を散策したり、子どもたちが遊ぶ姿が日常的な光景となっており、また、ボートを練習する姿も見られるわけであります。
     川ににぎわいを取り戻すためには、人々が水辺に近づき楽しめるような工夫とともに、水上からの発想というものも必要ではないでしょうか。
     そこで、ヨットマンでもあり、海や川に特別な思いをお持ちの知事に、隅田川ににぎわいを取り戻そうとする思いをお聞かせ願いたいと思います。

  •  石原慎太郎 知事
  •  かねがね、東京の由緒のある隅田川をもう少し活用できないものだろうかと思っておりました。
     昨年の六月に、建築家の安藤忠雄さんと一緒に、改めて隅田川を船の上から、また上陸もして視察をいたしました。テラスの整備は進んではきておりますものの、川辺の緑や、人々がくつろぐためのベンチが、いかにも足りません。川べりの建物は、全部川に向かって背中を向けてまして、裏口もついてないという感じで、小舟で川を行き来しても、船から簡単にはとても岸に上がれない。
     一方、海外の河川ではさまざまな工夫が行われておりまして、ロンドンの象徴のテムズ川沿岸の通路は、市民や観光客たちにこよなく愛される絶好のリゾートになっております。水上交通は通勤にも使われておりました。また、パリのセーヌ川は、夏場はこのごろ、テラスに白い砂を持ってきて敷きまして、泳いではいないんでしょうけれども、海浜のような、浜辺のような感覚で人々が楽しんでおります。
     都市にとっての水辺空間は、人々が、遊び、くつろぎ、楽しめる貴重な財産であります。日本の初代の商工会議所の会頭の渋沢栄一さんは、隅田川を含めて運河の多いこの東京をアジアのベニスにしようという試みを持っていたようですが、なかなか現実とはならぬ間に、隅田川も一時は非常に荒廃をいたしました。
     いかにも情緒があり、歴史のある隅田川にさまざまな工夫を施して、かつての江戸のにぎわいを現代によみがえらせたいと思っております。

  •   東京スカイツリー開業に伴う周辺整備について伺います。
  •  昨年の第三回定例会一般質問でも触れさせていただきましたが、地元墨田区で建設中の東京スカイツリーは、平成二十四年春の開業を目指し、現在、工事が進められております。今、三百十一メートル、そして最近ではテレビや新聞等でも頻繁に紹介され、週末、建設現場周辺では、既に混雑するほど多くの見物客でにぎわっているところであります。
     この新しい観光資源が完成をすれば、今後、観光集客拠点となるこの地域において、車や観光バス等による交通渋滞が既に予想される中、この問題を解消すべく、来訪者の回遊性にも配慮した交通基盤整備が必要であると考えるところであります。
     まず、道路整備について伺います。
     先日の本会議一般質問でもありましたが、放射第三二号線のうち、押上駅付近から明治通りの区間は通称押上通りと呼ばれており、押上・業平橋地区と墨田区北部を結ぶ重要な幹線道路でありながら、朝夕の交通渋滞が慢性化しており、また、歩道も狭く、歩行者や車いすなどのすれ違いが困難な箇所もあるなど、早期整備を求める声が高い路線であります。さらに、地域の防災性の向上や新しい観光集客拠点にふさわしいまち並みの形成を図る上でも、本路線の整備は重要と考えるところであります。
     そこで、放射第三二号線の事業化に向けた今後の取り組みについて改めてお伺いいたします。

  •  道家東京都技監
  •  放射第三二号線の押上駅付近から明治通りまでの八百六十メーターについては、現道が十一メーターと狭く、交通の円滑化や安全性の向上を図る必要がございます。また、沿道の京島地区は、防災都市づくり推進計画における重点整備地域に指定されており、区施行の木造住宅密集地域整備事業などが進められ、主要延焼遮断帯ともなる本路線の早期整備が喫緊の課題でございます。
     こうしたことから、本区間を、区部における第三次事業化計画の優先整備路線に位置づけております。
     整備に当たりましては、無電柱化や街路樹の充実など、安全で快適な歩行空間の確保や良好な都市景観の形成を図ることも重要でございます。現在、道路の幅員構成などについて検討を進めております。引き続き、本区間の早期事業化に向けて取り組んでまいります。

  •  次に、踏切対策について伺います。
  •  現在、建設中の東京スカイツリーの東側にある東武伊勢崎線第二号踏切は、区道桜橋通りの慢性的な交通渋滞や地域分断を引き起こすなど、日常生活に大きな影響を与えております。東京スカイツリーの初年度の来場者は約五百五十万人と予想されており、東京スカイツリー開業後は、区道桜橋通りのさらなる交通渋滞を引き起こし、地域生活に大きな影響を与えると懸念をいたしております。
     墨田区では、これらの課題解決に向け、平成二十年度に国から連続立体交差事業調査採択を受け、東武伊勢崎線の曳舟駅から業平橋駅間の鉄道と道路の立体化や将来の土地利用計画に関する計画を主体的に行っております。しかしながら、鉄道と道路の立体化と、業平橋駅北側の電留線の取り扱いなど、難しい課題が山積していると聞き及びますが、こうした検討に当たっては、東京都の豊かな経験を生かした支援、これが必要であると考えます。
     そこで、東武伊勢崎線第二号踏切の解消に向けた都の取り組みについて伺います。

  •  河島都市整備局長
  • 東武伊勢崎線第二号踏切は、平成十六年六月に都が策定いたしました踏切対策基本方針の中で、鉄道立体化の検討対象区間二十区間には位置づけられておりませんが、重点踏切の一つとして選定されております。
     墨田区では、東京スカイツリー建設を契機とした地域整備を進める上で、区道と交差する本踏切の解消が必要であるとして、昨年三月、学識経験者、国、鉄道事業者による検討委員会を設置いたしまして、業平橋駅周辺のまちづくりや踏切対策等について検討を始めております。
     都としては、検討委員会にオブザーバーとして参加するなど、引き続き地元区の主体的な取り組みに対して技術的な支援を行ってまいります。

  •  次に、河川整備について伺います。
  •  東京スカイツリーの南側には北十間川が流れており、この河川もまた東京スカイツリー周辺のにぎわいを創出し、訪れる人々に潤いを感じさせる貴重な資源として期待されているところであります。
     このことから、北十間川の現在のかさ上げ護岸を撤去し、良好な河川環境の創出を進めていく必要があると考えます。
     さらに、北十間川を生かした舟運の活用が考えられますが、東武橋からの東側の区間は、背後地盤が特に低く、川の水位を低下させて安全性を確保するため樋門で締め切られており、残念ながら、現在は隅田川からの船の通り抜けができない構造となっております。
     このような現状にある北十間川については、水辺空間の整備を初め、船の通行を可能とするなど、東京スカイツリーの前を流れる川にふさわしい整備を行っていくことが必要と考えます。
     そこで、まず、北十間川の整備状況と今後の取り組みについて伺います。

  •  道家東京都技監
  •  北十間川など江東内部河川の東側区間は、周辺地盤が低いことから、水門等で締め切り、水位を低下させ、水害に対する安全性を向上させてまいりました。これに引き続き護岸の耐震化工事を行い、さらに修景工事を実施しております。
     北十間川については、延長三・一キロメートルのうち、押上・業平橋地区を含む二・二キロメートルの護岸の耐震化工事が完成しております。このうち、横十間川合流部から境橋までの四百三十メートルの区間について、護岸の緑化や散策路の整備が完了し、平成二十二年度は、京成橋から西十間橋までの区間など三百八十メートルについて整備を行ってまいります。
     隅田川からの船の通過につきましては、地元区の強い要望があり、将来の検討課題であると認識をしております。
     今後とも、水面を臨むことができる緑豊かな北十間川の整備を進めてまいります。

  •  桜井委員
  •  また、北十間川は、同じ水位を低下させた横十間川へとつながっており、さらに、塩の道といわれる小名木川を経て、隅田川へ船で出ることができます。
     よって、横十間川、小名木川を早期に整備し、東京スカイツリーから錦糸町、さらには隅田川までを水と緑の回廊として整備すれば、まちとまちをつなぐ新たな歩行者ルートが生まれるだけでなく、魅力的な景観となり、観光資源としても期待できると考えます。
     そこで、小名木川、横十間川の整備状況と今後の取り組みについて伺います。

  •  道家東京都技監
  •  小名木川の水位低下区間では、護岸の耐震化工事を行い、あわせて江戸情緒を醸し出す修景整備を実施しており、計画延長三キロメートルのうち、平成二十一年度末で一・二キロメートルの整備を完了させます。二十二年度は、引き続き丸八橋西側の三百六十メートルの区間で修景整備を行ってまいります。
     また、横十間川については、地元の意見を伺いながら調整を進めており、二十二年度は、早期の工事実施に向け、耐震化の設計に着手いたします。
     今後とも、江東内部河川の整備に当たりましては、護岸の耐震化を確保するとともに、都民に親しまれる水辺空間を創出してまいります。

  •  防災船着き場の平常時における活用について
  •  東京の舟運をさらに活発化していくためには、防災船着き場を平常時にも活用することが有効です。これらの防災用の船着き場を平常時にも活用できれば、舟運の活性化に資するだけでなく、いざというときのための習熟にも役立つと考えます。
     そこで、防災船着き場の平常時における活用について、現状と今後の取り組みについて伺います。

  •  道家東京都技監
  •  防災船着き場は、災害時に船により迅速に被災者を避難させ、緊急物資を輸送するための施設であり、都内全域で五十八カ所整備されております。かつて多くの船が往来し、水の都と呼ばれた東京の河川を、にぎわい豊かな水辺空間として復活させるためにも、防災船着き場を平常時において活用することが重要でございます。
     防災船着き場はこれまでも、佃島の住吉神社や神田明神の宮みこしの船渡御など、地元の祭りや催し、町会の避難訓練などに活用されてきております。
     平成十八年度から、隅田川の越中島防災船着き場において、営業目的の観光船も含め開放した結果、毎年千隻にも上る利用があり、各種クルーズの起点になるなど、水辺に新たなにぎわいをもたらしております。
     この実績を踏まえ、聖路加ガーデンなど地域のまちづくりが進み、活発な利用が見込まれる明石町防災船着き場について、地元区などと調整し、二十二年度の開放を目指してまいります。
     また、小型船が自由に乗りおりできる簡易船着き場も、隅田川に三カ所整備しており、引き続き設置箇所の検討を進め、増設してまいります。
     今後とも、安全や周辺環境に配慮し、他の防災船着き場においても平常時の活用を拡大するとともに、東京の顔である隅田川において、にぎわい、魅力ある水辺空間を創出してまいります。

  •  東京スカイツリーへのアクセス向上について伺います。
  •  東京都が策定した「十年後の東京」計画によれば、海外から年間一千万人の観光客を誘致することとしておりますが、完成の暁には、観光都市東京のシンボルにふさわしい魅力的な観光スポットになるものと考えております。
     スカイツリーの魅力を向上し、国内外からより多くの観光客を引きつけていくためには、アクセスの充実が重要な要素となります。羽田空港や成田空港からは、鉄道で直接、東京スカイツリーの最寄り駅である押上に行くことができますが、都営バスを活用した都内の主要駅からの交通アクセスもまた重要になるのではないかと考えます。
     そこで、東京スカイツリーが開業したら、都バスでのアクセスも強化すべきと考えますが、交通局の所感をお伺いします。

  •  金子交通局長
  •  建設中の東京スカイツリーが完成いたしますと、東京の新名所として、国の内外から多くの観光客が訪れることと思われます。
     現在、交通局では、日暮里、両国、錦糸町、亀戸など近隣の各駅から、東京スカイツリーが建設されている押上地区へ、五系統のバスを運行しておりますが、今後、東京スカイツリー開業に伴う乗客需要の変化などを踏まえ、利便性を考慮したアクセスについて検討してまいります。

  •  桜井委員

 今もお話にもありましたが、交通局では、東京駅から上野や浅草など下町の主要な観光スポットを経由して両国まで、観光路線バスを運行しております。東京スカイツリー経由への変更は車両や人員が必要とのことで、採算性を考慮する必要性があるのでしょうが、実現すれば、東京駅から乗りかえなしで行けるようになります。都バスのみならず、都営交通全体の乗客増を図るためにも、ぜひ検討を進めていただきたいと思います。
 次に、私が注目しているのは、成田と都心を結ぶスカイライナーの拠点である日暮里駅からのアクセスであります。日暮里駅からは、鉄道で押上に行く場合は乗りかえる必要があり、日本にふなれな外国人にとってはハードルが高いものと想像されます。都バスであれば、日暮里から押上まで一本で行くことができる上に、地上を走ることから、車窓に流れる東京のまち並みを楽しみながら移動することができるわけであります。外国人にとって、バスは鉄道以上にわかりにくい印象がありますが、使い勝手がわかれば非常に便利な乗り物であります。
 さまざまな工夫を行うことでバスに外国人旅行者を誘導すれば、都営交通共通の一日乗車券で、押上から都営地下鉄を乗り継ぎ、東京タワーや六本木などの観光スポットを七百円で回遊してもらうこともできるわけであります。
 そこで、東京の魅力を外国人に伝えていくためにも、成田から日暮里に到着した外国人にバスを使いやすくする工夫が必要であると考えますが、交通局の所見をお伺いします。

  •  金子交通局長
  •  都営バスの沿線には東京の代表的な観光スポットが数多く存在しておりまして、外国人観光客にも、便利な移動手段として都営バスをご利用いただきたいと思っております。
     これまで交通局では、英語版の都営バスルートガイドや、中国語、ハングルを含む四カ国語のホームページなどにより乗車方法等を案内してまいりました。施設面でも、外国人観光客の利用が多い路線の停留所標識柱に四カ国語を併記するとともに、バスの車内ではローマ字で停留所名を表記しております。
     ご質問の日暮里駅など、今後外国人の利用が多く見込まれるスポットにおいては、四カ国語の案内板の新設や、バス利用案内リーフレットの配布などに取り組み、外国人観光客にも使いやすい都営バスを目指してまいります。

  •  桜井委員

 東京都内にはさまざまな観光資源が点在していますが、こうした数多くのポイントを周遊して楽しんでいただくことが必要ではないかと思います。東京には、かつて大川や浅草川といわれた墨田川を中心とした河川や、東京港周辺の運河が散在します。これを活用し、都内各地の観光資源や多様な魅力をつなげる仕組みづくりも重要と考えます。
 先ほども申し上げましたが、東京スカイツリーは、観光都市東京のシンボルにふさわしい魅力的な観光スポットになるものと考えております。この東京スカイツリーを、新たな観光スポットとして、東京に訪れた旅行客をスカイツリーへ適切に案内するばかりでなく、スカイツリーを訪れた旅行者に周辺及び都内各地を回遊していただくことが必要ではないでしょうか。
 このためには、先ほどの答弁のように、都バスによるアクセス向上や都営交通を利用した取り組みとともに、あわせて、河川や運河を活用した舟運、水上交通など、多様なアクセスツールの活用が重要と考えます。
 そこで、隅田川ルネサンス事業の積極的な推進と、東京スカイツリー周辺の都市基盤整備を進めるとともに、東京スカイツリー開業を起爆剤として、都営交通などの陸上交通、そして、十月に再拡張、国際化する羽田空港周辺の河川や運河を初め、隅田川や江東内部河川、そして、日本橋川などの多様な運河、河川を利用した舟運もあわせ、さまざまなルートから交通を充実させ、内外からの旅行客の増加につなげる取り組みを展開されることを強く要望いたしておきます。
 さらに、こうした東京スカイツリー周辺や隅田川へのアクセス向上への都市基盤整備の取り組みも必要でありますが、アクセスなどを向上させるとともに、隅田川などの水辺に継続的に人々を招き入れ、にぎわいを創出する取り組みも重要であります。
 産業労働局では、水辺空間を活用したにぎわいの創出を新たな事業として計画しておりますが、この事業をどのように行っていくのか、お伺いいたします。

  •  前田産業労働局長
  •  東京の水辺には、個性ある橋梁群、ふだんは目にすることのない水上からのまち並みや景観など、観光資源としての魅力が多く存在しております。こうした水辺空間を積極的に活用し、観光振興を図ることは重要と考えております。
     都はこれまでも、水辺を生かした観光ルートづくりを促進するとともに、ホームページによる水辺イベントの紹介やシンポジウムを通じて、観光資源としての水辺の魅力を発信してまいりました。
     来年度は、隅田川のテラスなど水辺空間を継続的に活用したイベントやオープンカフェなど、他地域のモデルとなるにぎわいを創出する取り組みに対しまして、新たな水辺空間を活用したにぎわいの創出事業として、地元自治体などと連携して支援を行います。
     今後、事業効果を検証するとともに、こうした取り組みを紹介することなどにより、他の地域にも普及させ、水辺を活用した観光振興を推進してまいります。

  •  桜井委員

 これらの周辺整備、交通アクセス、そして水辺のにぎわい創出など、さまざまな取り組みを行うことで、スカイツリー近辺だけでなく、隅田川などの水辺全域にいつも人々が訪れ、地域が活性化されることを期待し次の質問に移ります。

  •  次に、下水道管の再構築について伺います。
  •  下水道管は、各家庭につながる十五センチメートルのものから八メートルを超えるものまで大小あり、それらがネットワークとして機能し、都民生活や都市活動を地下から支えるインフラとして重要な役割を果たしております。
     比較的小さな下水道管では、老朽化などに伴う損傷により、下水の流れを妨げたり、道路陥没の原因ともなっていますが、平成七年度から本格的に再構築を進めてきたと聞いております。
     一方、口径が大きい下水道幹線は、流れる下水も多く、さらに地下五十メートルもの深さに位置するものもあり、各家庭につながるような小さな下水道管と比べ、調査も困難ではないかと思います。
     幸い、これまでは幹線の損傷が原因で下水道の機能が全くとまってしまったという話は聞いておりません。しかし、幹線が老朽化し、下水が流せなくなれば、都民生活や都市活動に甚大な影響を与えかねないと危惧されます。都民生活を支えていくためには、老朽化現状を把握して、必要な対策をしっかりと講じる必要があると考えます。
     そこで、再構築の対象となる下水道管はどのように推移するのか、今後の見通しと、下水道幹線の老朽化状況をどのように把握してきたのか、そして、その結果をどのように活用しているのか、お伺いをいたします。

  •  松田下水道局長
  •  現在、五十年の耐用年数を超えた下水道管は千五百キロメートルございますが、下水道は高度経済成長期以降に集中的に整備されてきたことから、今後二十年間でさらに六千キロメートル増加するため、その対応が喫緊の課題となっており、効果的に対策を実施していくことが非常に重要となっております。
     幹線のような口径の大きい下水道管の老朽化の調査でありますが、通常、調査員が中に入って目視によって行います。しかし、下水の水位が高い、また流速が速いなどの理由により調査が困難な場所もあります。
     そこで、口径が大きく流量も多い幹線を、無人で、安全かつ効率的に調査するのに適したテレビカメラを新たに開発するなどして、平成十八年度からの三年間で、完成間もない幹線を除き、八百五十キロメートルに及ぶ調査を集中的に実施いたしました。
     この調査結果に基づき、損傷の多いものから優先度をつけ、順次再構築を実施することとしております。具体的には、このたび策定した経営計画二〇一〇において、今後の取り組みと目標を示しております。
     また、既に新宿区の四谷幹線や荒川区の南千住幹線などで工事を実施中でありまして、今年度末までに約三十キロメートルの再構築が完了いたします。

  •  桜井委員
  •  今もご答弁のあったように、新たにテレビカメラ調査機を開発するなどして効率的に老朽化現状を把握し、その結果を既に再構築に活用していることがわかりました。
     しかし、幹線の再構築は、工事規模も大きく、しかも交通量の多い道路下に設置されており、多くの車や人が行き交う中で下水を流しながら行わなければならず、非常に困難を伴うと思います。
     一方、国の下水道関係の来年度予算案では、他事業との補助金と一まとめにして交付金化し、使途については地方の裁量に任せるということで、下水道整備に一定の責任を持つべき国の役割は果たせるのか、非常に不安を感じているところであります。
     そこで、耐用年数を超える下水道管の急増とあわせ、こうした課題に対応するためには、下水道幹線の再構築をどのように工夫して進めていくのか、今後の再構築の取り組みとともにお伺いをいたします。

  •  松田下水道局長
  •  下水道幹線の再構築は、コストの縮減や、工事周辺地への影響を抑制するために、道路を掘削せず、下水道管の内面を内側から補強する更生工法により行うことを基本としております。
     しかし、幹線の中には、下水の水位が高く、流速が速いため、そのままでは施工が困難なものもあります。そのため、ポンプ運転の工夫などによりまして工事時間帯の下水の水位や流速を低下させ、再構築の工事を実施しております。
     こうした工夫が不可能な幹線では、下水を切りかえるための新たな幹線を整備した上で、老朽化した幹線を更生工法によりよみがえらせ、この二つの幹線で地域の雨水排除能力の向上を図ってまいります。
     経営計画では、整備年代の古い四十七幹線、百二十キロメートルの再構築を平成三十八年度末までに完了させることを目標に、三年後までに累計四十七キロメートルを完成させることといたしております。
     さらに、口径の小さな枝線につきましては、老朽化が進む都心四処理区、一万六千三百ヘクタールの再構築を平成四十一年度末までに完了させることを目標に、これまでの整備ペースを二割アップさせ、三年後までに累計四千五百ヘクタール以上を完成させてまいります。
     国の補助制度ですが、どのように変わっていくのか、残念ながら見通しは明らかとはなっておりませんが、必要な財源の確保に鋭意努め、下水道管の再構築に全力を挙げて取り組んでまいります。

  •  次に、都立病院について伺います。
  •  私の地元にある墨東病院は、三次救急医療を含む東京ER・墨東や、総合周産期母子医療センター、精神科救急医療など、複数のセンター的機能を担う基幹病院として、地域にとっても不可欠な存在となっております。特に東京ER・墨東は、年間一万台の救急車、五万人の救急患者を受け入れており、区東部の都民の生命を守る最後のとりでといっても過言ではありません。
     一方で、全国的な医師不足、看護師不足は墨東病院にとっても例外ではなく、こうした厳しい状況の中で、限られた医療スタッフの懸命の努力によって、これまで数多くの患者を救ってきたのが事実であると思います。墨東病院が将来にわたって地域の医療ニーズにこたえていくには、医師、看護師を十分確保する必要があることは論をまたないところであります。
     そこで、まず、平成二十二年度当初における医師、看護師の確保の見込みについてお伺いをいたします。

  •  中井病院経営本部長
  •  都立病院が都民の期待に十全にこたえていくためには、ご指摘のとおり、医療スタッフを十分に確保する必要があり、墨東病院についても、この間、組織を挙げてさまざまな取り組みを行ってまいりました。
     その結果、墨東病院の医師については、この四月に、とりわけ確保が困難な救命救急センターで二名、産婦人科で一名、麻酔科で二名を新たに採用するなど、全体で十一名の増員が見込まれております。
     なお、ご心配をおかけしてまいりました産科医につきましては、一昨年の常勤三名から、この四月には七名にまで回復いたします。
     また、墨東病院における医師アカデミーについても、産婦人科一名、小児科二名、麻酔科二名を含む十九名の研修医の採用を予定しております。
     一方、看護師につきましても、就職説明会への参加や看護学生向けの実践的な看護体験の実施など、病院挙げての取り組みにより、昨年度の一・五倍となる約六十名を採用でき、本年一月から移行した七対一看護基準を引き続き堅持できる見込みとなっております。

  •  桜井委員
  •  本部と病院とが一体となった取り組みによって、医師、看護師のいずれも増加する見込みとのことでありますが、医療人材については、厳しい環境がまだまだ続くと考えます。手綱を緩めることなく、なお一層の取り組みをお願いしたいと思います。
     また、一昨年、墨東病院の周産期センターでは、こうした医療人材の深刻な不足状況の中で、妊婦の搬送受け入れをめぐる痛ましい出来事がありました。その後、病院経営本部や病院の努力もあり、現在は産科医の数も当時より倍増したということであり、また、この事案を契機として、地域の医師会の協力を得て、産科診療協力医師登録制度を昨年立ち上げております。この取り組みは、これまでに例のない大変意欲的な試みであり、今後、都立病院として、さらに広げるべきと考えます。
     そこで、現在の産科診療協力医師登録制度の取り組み状況と今後の展開についてお伺いします。

  •  中井病院経営本部長
  •  お尋ねの産科診療協力医師登録制度は、石原知事から東京都医師会長への直接の協力要請を契機に、地元三区の医師会の協力のもと、昨年三月から開始されております。現在、地域の六名の医師が墨東病院の当直に入るなどして、周産期医療の安定的な運営に貢献していただいており、来年度も引き続き継続してまいります。社会的に産科医が深刻な不足状態にある今日の状況において、こうした地域における連携協力は非常に意義があり有効なものであります。
     こうしたことから、昨年十月に総合周産期母子医療センターに指定された大塚病院においても、同様に東京都医師会や地元医師会の協力を得て、健診と分娩を役割分担するなどの連携システムの構築に向けた協議を続けており、来年度早期には実施に移せるものと考えております。

  •  桜井委員
  •  産科医師の不足がすぐには解消されにくいという状況においては、地域との連携を深めていくことは有効な方策の一つであると思います。都立病院として、十分な医師の確保に向け努力をすることは当然でありますが、地域との関係を強化することで、今まで以上に周産期医療を充実させてもらいたいと要望いたしておきます。
     さて、墨東病院では、救急医療や周産期医療だけでなく、総合診療基盤をもとに、三大成人病である、がん、心臓病、脳血管疾患医療においても高度専門的な医療に取り組んでおります。地域住民にとっては、身近な墨東病院でニーズの高い医療分野について高度専門的な医療が受けられることは大きな安心材料となっております。
     そこで、平成二十二年度から新たに取り組んでいく医療についてお伺いいたします。

  •  中井病院経営本部長
  •  まず、循環器科につきまして、これまで心臓カテーテル室が一室しかなく、多くの予約待ちが生ずる状況でありましたが、四月からは二室目が稼働することになっており、地域の医療需要にしっかりとこたえていけるものと考えております。
     また、ICU、CCUも一床ずつ増床され、より多くの重度の急性心筋梗塞患者や、脳卒中における脳血栓溶解剤療法の対象となる患者への対応等が可能となります。
     さらに、来年度にはCTやMRIを更新することにしており、性能が向上することで検査時間の大幅な短縮が見込まれることから、待ち時間の短縮など患者サービスの向上につながるものと考えております。
     今後とも、区東部地域の最大拠点、最後のとりでという墨東病院の位置づけを踏まえ、地域の期待に十分にこたえられるよう、引き続き医療機能の充実に努めてまいります。

     

  •  桜井委員
  •  人材の確保に加え、施設や医療機器の整備などハード面の整備も進めており、心強い限りであります。
     さらに、ことし一月に策定された東京都地域医療再生計画により、墨東病院は区東部における感染症医療の中核病院として、平成二十五年度末を目途に感染症医療機能を強化するとお聞きしております。
     計画によれば、他の病棟から独立した感染症外来、第一種及び第二種感染症指定病床に加え、感染症緊急対応病床を整備するとともに、感染症医療における地域連携体制も強化していくとのことであります。
     昨年、新型インフルエンザが大流行した際、墨東病院は、都内に疑い例が発生した初期のころから患者を受け入れるなど、地域の住民にとって本当に心強い存在でありました。
     今後、発生が強く懸念される強毒型インフルエンザをも視野に入れ、感染症医療機能のさらなる強化や地域の医療機関との連携を推進し、都民の期待にこたえていただくことを強く要望しまして、質問を終わらせていただきます。