

さきの事前説明で、新しい交通局の経営計画であるステップアップ二〇一〇の紹介をいただきましたが、地下鉄事業を初め六つの事業を抱える交通局の経営計画だけあって、多くの事業が掲げられており、興味深く拝見をさせていただきました。その中でも、質の高いサービスの提供には三十五事業が計画されており、事業の一つ一つが利用者のサービスに直結していることから、大変興味を持った次第であります。
交通局は、公営企業でありますが、民間企業との競争もあり、どこまでサービス関連の設備投資をするのか、経営判断が必要になると考えております。一口にサービスといいましても、ダイヤ改正や新車両の導入、接客サービスなどさまざまなものがありますが、本日は、ハード面でのサービスの向上を中心に何点かご質問をさせていただきます。
最初に地下鉄について伺いますが、都営地下鉄は、全世代のさまざまな方が利用されており、また、社会環境や時代の変化に即したサービス改善を常に進めていかなければならないと考えます。そこで、これまでも交通局では多くのサービス改善に努めてきたと思いますが、これまで実施してきたハード面でのサービス向上について、成果をお伺いいたします。
これまで交通局は、お客様満足の向上を目指しまして、快適で質の高いサービスの提供に努めてまいりました。バリアフリーにつきましては、地上からホームまでの移動を容易にするためのエレベーターなどの整備や駅構内の小さな段差、不連続な手すりなど、小さなバリアの解消にもきめ細かく対応してまいりました。
また、浅草線、三田線における駅のリニューアルや、ホーム案内板デザインの東京メトロとの統一化、親しみやすい駅長事務室づくりのための入り口のシースルー化などによりまして、明るく快適な駅づくりを進めてまいりました。
今後とも、駅施設などの改善を図り、お客様に心から喜んでいただける、快適で利用しやすい都営交通を目指してまいります。
今のご答弁で、これまでの取り組み状況は確認できました。
サービス改善の要望については、お年寄りや障害をお持ちの方からはバリアフリーの向上を求める声が多いと思いますし、また、利用頻度が少ない人につきましては、わかりやすいサインへの改良が求められると考えられます。
このようにさまざまなニーズがある中で、すべての要望に一度にこたえていくのは困難であり、したがって、優先順位をつけて施策を展開していくことは当然のことであると思います。その際に有効に活用すべき点は、都民の声であり、交通局が導入している都営交通巡回モニターの評価であると思います。特に都営交通巡回モニター制度は、モニターに利用者の視点で、駅を細かく調査、評価してもらうものであり、利用者の声を具体的に継続的に把握する手段として非常に有効であると私は思うわけであります。
そこで、この巡回モニター制度におきまして、駅施設に対するモニターの評価はどのようなものであるのか、お伺いいたします。
平成十八年度から導入しております都営交通巡回モニター制度では、モニターの方に、都営交通における施設面、接客面、そして運行面などのサービスの状況を評価をしていただきまして、それぞれ五点満点で点数化しております。
地下鉄の駅構内施設につきましては、構内の清潔さ、トイレの清潔さ、案内標識のわかりやすさ、構内の空調、高齢者、障害者への配慮など十項目について評価をしていただいております。
今年度を含めましたここ三年間の評価を見ますと、構内の清潔さ、案内標識のわかりやすさ、構内の空調につきましては、いずれも、ある程度満足に相当いたします四点を超えておりますけれども、トイレの清潔さと高齢者、障害者への配慮の二項目につきましては、三年とも四点にはわずかながら及んでいないという状況にございます。
駅トイレの改修につきましては、これまで主にトイレ室内の改装や和便器から洋便器への変更などを行ってまいりました。新しい経営計画、ステップアップ二〇一〇では、トイレをグレードアップすることとし、お客様がより快適に利用できるよう、計画的に改修を進めてまいります。具体的には、パウダーコーナーの新設、防菌消臭床材の使用による機能性や清潔感の向上、トイレ出入り口階段の段差解消などを図ることとしました。
来年度には、新宿線市ヶ谷駅や菊川駅など十駅で改修を完了し、計画期間の三カ年で三十二カ所を整備していきます。その後も順次整備を行いまして、すべてのトイレのグレードアップを図ってまいります。
地下鉄の駅のエレベーターなどによるワンルート確保につきましては、交通局は以前から取り組んでいるというふうに思いますが、営業中の路線への設置は、用地の確保など大変苦労があると聞いております。
しかし、出産や子育てのしやすい環境づくりや、高齢者が社会、文化などさまざまな分野で参加していくことを促進するためにも、だれもが利用しやすい地下鉄を目指して、可能な限り早くエレベーターを設置していただきたいというふうに思います。
そこで、今後の地下鉄駅におけるワンルートの確保について、今後の見通しをお伺いいたします。
交通局では、だれもが利用しやすい都営地下鉄を目指しまして、交通バリアフリー法が施行された平成十二年以降、全駅で、エレベーターなどによるホームから地上までのワンルート確保に取り組んでまいりました。
エレベーターの設置に当たりましては、市街化が進んだ地域で新たに用地を確保する必要があること、そのほか、ふくそうした地下埋設物の移設や、終車から始発までという作業時間の制約など多くの課題がございますが、これまで鋭意取り組んできた結果、今年度末には、都営地下鉄全百六駅中、整備完了が八十九駅、工事継続中が十一駅となります。
今後とも、用地確保や効率的な工事に努め、平成二十四年度末までに、すべての駅でワンルート確保ができるよう全力で取り組んでまいります。
次に、以前も本委員会で質問をさせていただきましたが、私の地元の本所吾妻橋駅を初めとする浅草線の駅につきましては、施設が古く、エスカレーターも少ないことから、一日も早いエレベーターの設置が待ち望まれております。そこで、本所吾妻橋駅など、浅草線のエレベーターの整備について、現在の進捗状況と今後の見通しをお伺いいたします。
浅草線のエレベーターの整備につきましては、今年度末には、浅草線全二十駅中、東日本橋駅や人形町駅など整備完了が十駅、五反田駅や宝町駅など、工事継続中が六駅となります。残る四駅のうち本所吾妻橋駅でございますが、既に用地を取得している西馬込方面行きホーム側につきましては、一昨日、工事契約を締結したところでございます。一方、押上方面行きホーム側につきましては、用地確保に向け、引き続き地権者と調整中でございます。
その他の駅も含め、平成二十四年度末までの整備完了に努めてまいります。
次に、日暮里・舎人ライナーについて質問させていただきます。
日暮里・舎人ライナーは、昨年八月に新車を導入し、ラッシュ時間帯の運行本数をふやすなど、混雑解消に向けたダイヤ改正を行いました。また、車両中央部の座席レイアウトをクロスシートからロングシートに変更し、車両の中ほどまで入りやすいように改良し、混雑感の解消も図っていると聞いております。既存の車両についても、順次同様のレイアウト変更を進めているとのことで、こうした交通局のサービス向上の取り組みについては評価をしたいというふうに思います。
昨年の第二回定例会の本委員会におきまして、我が党から、沿線地域の方々の利便性を高めるため、ライナーの始発時間についてさらに繰り上げをしてほしい、始発時間を早めてほしいという質問をさせていただいたところです。それに対しまして交通局からは前向きな答弁があり、私自身、議事録でもそのことを確認したところであります。そこで、ライナーの始発繰り上げに向けた取り組み状況についてお伺いいたします。
日暮里・舎人ライナーにおきましては、これまで、始発時刻の繰り上げやラッシュ時間帯における増発などを行い、お客様の利便性向上に努めてきたところでございます。
一方、ただいまお話がございましたように、沿線地域の方々からは、始発時刻のさらなる繰り上げを求める声が多く、交通局としてさまざまな検討を行ってまいりました。
一例を挙げますと、ハード面の対策として、始発時刻を繰り上げるためには、見沼代親水公園駅に留置する始発列車へ終電後も送電する設備が必要であることから、既存の電気設備を改修することといたしました。さらに、本線への送電時刻を、終車後の保守作業に影響しない限度ぎりぎりまで繰り上げを行いました。でき得る限りの方策を講じることにより、何とか繰り上げ時間を十二分確保することができました。この結果、東京駅六時発の東海道新幹線の始発列車に乗車が可能となりました。
このダイヤ改正を、土曜休日ダイヤにつきましては四月十日に、平日ダイヤにつきましては四月十二日に実施する予定でございます。新しいダイヤでは、見沼代親水公園駅の始発時刻は、現行の五時二十五分から十二分繰り上げ、五時十三分となります。
日暮里・舎人ライナーは、開業当初から、ホームドアやエレベーターを設置するなど、だれもが便利で安全にご利用いただける交通機関を目指してまいりました。
開業後、お客様から寄せられたご意見などを参考に、運営面や施設面でもさらに改善する中で、ホームと車両のすき間及び段差について改善要望が出されたため、全駅で、車いす対応乗降口の現場測定を行い、改善策を検討してまいりました。
その検討結果を踏まえまして、三両目の車いす対応の乗降口、二カ所のホームに、硬質ゴム製のホームステップを取りつけ、車いすやベビーカーでも乗りおりしやすいよう改善を図ることとしました。平成二十二年度のできるだけ早い時期の完成を目指し、整備に努めてまいります。
東京は、鉄道が網目のように走っており、地下鉄大江戸線の開業などにより、交通の利便性は非常に高まったといえます。私の地元墨田区にも、都営地下鉄だけでも、浅草線、新宿線、大江戸線と三線があり、移動には困ることはないと思われがちであります。
しかし、地元の声を聞くと、バスに対する多くの要望もあり、先日、新聞報道で、ある民間のバス停の記事が載っておりました。それには、吹きさらしの道路にバス停が立っているだけで、さらに、バスはおくれているのに、いつ来るかもわからない、これではバスを使わなくても当然だ、という内容でありました。屋根もベンチもなければ、雨が降れば、小さなお子さんと一緒の方は一苦労であり、また、お年寄りが座ってバスを待つこともできません。幾らバスがよくても、乗客をお迎えする玄関口ともいえるバス停留所が粗末な状況では何にもならないと考えます。
まずはそこで、バス停留所の施設改善についてでありますが、これまでの取り組み状況と今後の計画について、交通局の考え方をお伺いいたします。
都営バスでは、お客様が快適にバスをご利用いただけるよう、停留所の上屋及びベンチの整備を進めてきており、平成二十一年度末時点で、三千八百九十二カ所の停留所のうち、上屋を設置している停留所が千四百五十三カ所、ベンチを設置している停留所が八百十五カ所となる見込みであります。
なお、平成二十年度から導入している新しいタイプの上屋は、首都東京のまち並みにふさわしいデザインとするとともに、雨風をよけられるための強化ガラスの設置や時刻表の文字の拡大など、お客様の利便性、快適性の向上を図っております。
今後も、経営計画ステップアップ二〇一〇に基づき、平成二十二年度から平成二十四年度、三カ年で、上屋については百五基、ベンチについては三十基整備してまいります。
先ほど紹介をした新聞報道にもあったとおり、バスの最大の弱点は不確実なことだと思っております。最近は、都内の道路状況も改善され、以前よりも定時運行ができるようになったと聞いております。しかし、やはり信頼性という点では鉄道に劣ってしまいます。さらに、バス停で待っている際に、いつバスが来るのかわからないとか、おくれているのか、既に行ってしまったのかわからないといったいらいら感は、もうバスを利用したくないといった声につながるのではないかと考えます。
また、初めて利用する人にとっては、鉄道の駅と違って、そもそもバス停留所がわかりにくいことや、鉄道との乗りかえもわかりにくいなど、バスの宿命ともいえる弱点もあります。
これまでも、バス接近表示装置の設置などいろいろと努力をされてきたとは思いますが、バスの運行情報などを提供するサービスについて、より充実させるべきと考えますが、所見をお伺いします。
バス運行情報サービスについてでありますが、都営バスでは、バスをお待ちのお客様のいらいら感を緩和するため、停留所において数字や矢印でバスの接近をお知らせするバス接近表示装置の設置を行っております。今年度末の設置数は七百十六基となりますが、ステップアップ二〇一〇に基づき、来年度から三カ年でさらに七十五基の設置を行ってまいります。
また、停留所での運行サービスに加え、携帯電話、パソコンへの運行情報の発信を行っております。これはバスの位置情報を初め、路線図、各停留所の時刻表などを案内するもので、現在一日約四十五万件のご利用をいただいております。
今後は、お客様の携帯電話のGPS機能を用いて、今いる場所から最寄りの停留所の位置を検索できるサービスや、他の都営交通との乗りかえ経路を検索できるシステムなどを導入し、お客様の情報サービスの一層の拡充を図ってまいります。